こんにちは、もちです。
『エッセンシャル思考』(グレッグ・マキューン著、高橋璃子訳)という本が、「読むと仕事を(良い意味で)減らせる」として働く人の必読本になっています。
2014年に出版された本ですが、7年経った今も本屋さんの店頭に並び、フリマアプリでも中古本がそこそこの値段で販売されています。
私自身、数年前にこの本と出会いましたが、読んだら仕事に関する考え方が180度変わりました。
端的に言えば、「仕事ってこんなシンプルで良いのか」という思考法です。
これを読んでから、自分にとって本当に必要な仕事だけをやるようになり、作業量が大幅に減りました。
煩わしい雑多な仕事に忙殺されることなく、すごく楽な気持ちで仕事に取り組めるようになったのです。
一方で、検索エンジンに「エッセンシャル思考」と入力すると「危険」という単語が予測で出てきます。
なぜエッセンシャル思考が危険なのでしょうか。
今回は本の要約を通して、企業に勤めている人もフリーランスの人も経営者も、すべての働く人が使える「エッセンシャル思考」という思考法について、なぜ危険と言われてしまうかについても併せて紹介していきます。
『エッセンシャル思考』の要約
エッセンシャル(essential)とは、「本質的な」という意味の英語です。
よってエッセンシャル思考は、重要でない細部にとらわれない本質的な思考方法を指します。
まずエッセンシャル思考になるためには、3つの思い込みを克服しなくてはいけないといいます。
その3つとは、「どれも大事」「やらなくてはならない」「全部できる」という思い込みです。
これらの思い込みの裏を返すと、やると決めた、数少ない重要なものだけを選び取って実行するということになります。
本当に必要なものはめったになく、何かを取るためには何かを捨てなければならない。
本質を重視し、断らなければいけないものには「NO」と言うことが、生産性向上や周りからの敬意につながるのです。
細かいエピソードなどはありますが、この1冊を通してのメッセージは上記のように一貫しています。
働く人に大ヒットしている理由
この本がサラリーマンをはじめ多くの働く人に読まれている理由はシンプルで、「非エッセンシャル思考に悩まされている人が多い」ということが挙げられます。
皆さんも、会社で「何でこんな仕事やってるんだろう」「頼まれたら嫌だと言えないから仕事が溜まっていく・・・」という経験はあるのではないでしょうか。
こうした「自分の仕事ではないことに時間を費やしている」「依頼を上手く断れない」ということが非エッセンシャル思考そのものであると作者は言います。
私も、以前はそういうことがよくありました。
ですが、この本を読んでから「自分にとって重要なことは何か?」という問いをいつも自分に投げかけるようになりました。
そのおかげで、さして重要ではない仕事に時間を取られなくなり、圧倒的に効率が上がりました。
もちろん、この考え方は仕事だけではなく人生全体においてもとても重要です。
やらなくていい仕事のせいで家族との時間が減っているという方などは、エッセンシャル思考を早急に取り入れた方が良いと思います。
エッセンシャル思考は危険?
本書の概要についてご紹介したところで、なぜ「エッセンシャル思考 危険」という検索予測が出ているのかという冒頭の話に戻ります。
様々な書評も読みましたが、「エッセンシャル思考そのものが危険なのではなく、エッセンシャル思考をするための軸がズレていることが危険になる」のではないかと思います。
つまり、「自分にとって重要か」を判断するための基準が間違っているため、捨ててはいけないものを捨ててしまったり、逆に重要ではないことを重要だと勘違いしてしまったりするのではないでしょうか。
エッセンシャル思考自体は、非常に納得できる内容であり、仕事や人生をより良くするために必須ともいえる思考方法です。
「何が重要か」の判断を間違えないようにして、正しいことを選び取っていきたいですね。
人生で後悔するのは、「自分に正直に生きられなかったこと」
『エッセンシャル思考』の中でも指折りの強烈エピソードが、PART1に載っていました。
オーストラリアのホスピスで看護師をしていたブロニー・ウェアは、死を迎える患者たちが最後に後悔していることを聞き、記録しつづけた。その結果、もっとも多かった答えは「他人の期待に合わせるのではなく、自分に正直に生きる勇気がほしかった」。
『エッセンシャル思考』(かんき出版)、35ページより
人生の最後に後悔することは、「他人の期待に合わせてしまった自分」なのです。
死の間際にそう思ってしまうのはとても悔しいですよね。
そうならないように、『エッセンシャル思考』を頭の中に入れておきましょう。
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